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このページは、私が執筆した記事や講演会で伝えたメッセージから拾い出し、「ISOを上手に使おう!」と考えていらっしゃる皆様へご紹介するページです。このメッセージは、毎月(月始めに)更新いたします。

第141話 「第2回 監査は、『準備よければ全てよし』」(その1)

1.はじめに

先日、久しぶりに結婚式に出席しました。筆者は、帰宅しても、しばらくすばらしい披露宴の余韻に浸っていました。

このときの披露宴のプログラムは、

①新郎新婦の入場→②新郎のウェルカムスピーチ→③主賓からの祝辞→④乾杯→⑤ウェディングケーキ入刀→⑥祝宴→⑦来賓のスピーチ→⑧余興→⑨祝電披露→⑩両親への花束贈呈→⑪両家代表あいさつ

と、その構成では、筆者の若き頃とあまり変わりませんでした。

演出はとても凝っていました。披露宴会場には、壁に設置されたボードに、コメント付きの二人の写真が貼られ、しかもデジタルフォトフレームでも二人の姿が流れるように映し出されています。宴会では、定番のウェディングケーキ入刀、キャンドルサービスに加え、鏡開きに、シャンパンタワー、そして、二人で作った世界でたった1つだけの絵本の紹介。最後に、新婦手作りのクッキーとドライフラワーが招待客にプレゼントされました。

 筆者がこの披露宴に感動したのは、一つ一つのプログラムの内容でも、演出でもなく、披露宴全体の運営にあったのです。新郎、新婦と披露宴会場のスタッフそれぞれが一体となり、自らの役割を果たし、流れるように進められた披露宴は、まるで超一級のディナーショーのようでした。新郎、新婦が、一生一度の晴れ舞台のために、入念な準備を重ねたからこそ、来賓が感動する披露宴になったに違いありません。

  ところで、筆者には、披露宴に係わる苦い経験があります。社会人時代の友人、大学時代の友人、中学時代の友人、計3回披露宴の司会を務めたのですが、初めての司会で大失敗をしてしまったのです。当時、仕事に追われ友人(新郎)との打ち合わせが殆どないまま、披露宴の当日を迎えました。進行間もない主賓挨拶のとき、筆者は、余りにも珍しい名前であったため、主賓の名前を読み上げることができなかったのです。

 周到な準備は、披露宴を成功させるだけではありません。仕事でも、会議、打ち合わせ、生産などに臨むための周到な準備は、その結果を成功に導いてくれます。内部監査もまた、例外ではありません。実際に、筆者は、準備不足による内部監査の失敗事例を数多くみてきました。そこで、「経営に活かすための内部監査のポイント」を本日の2つ目のテーマに取り上げ、準備不足による内部監査の失敗とは何か、それを防止するために何を準備しなければならないかについて述べたいと思います。

この連載記事は、次の2つのテーマで構成されています。

1.改訂されたISO 19011の主な内容の解説

2.経営に活かすための内部監査のポイントの説明

 

まず、1つ目のテーマ「改訂されたISO 19011の主な変更内容の解説」から話を始めます。ここでは、次の2つがキーワードです。

キーワード: ①リモート監査、②リスクの概念


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