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このページは、私が執筆した記事や講演会で伝えたメッセージから拾い出し、「ISOを上手に使おう!」と考えていらっしゃる皆様へご紹介するページです。このメッセージは、毎月(月始めに)更新いたします。

第162話 コミュニケーションを有効に活用する (その1)

1.はじめに

私は、昨年11月にA社から品質マネジメントシステム(以下QMSと略す)改善の相談を受けました。A社は、従業員数50数名で、ホーニング加工(パイプの内径加工)から機械加工、NC旋盤加工を仕事とする会社です。実際にA社を訪問し、社長から直接、何が問題なのか、また、これからどうしたいのかを聴きました。この聴き取り調査の内容は、次の通りです。

 

①会社の規模の大きさにしては文書が多い

②同じような記録がたくさんありムダである

③私たちの仕事をお客様に理解して頂けるQMSに変えたい

 

①と②についてはA社に限らず、多くの会社が同じ悩みを抱えており、私は今までにも何度かQMSの改善を支援したことがあります。その際、文書や記録の簡素化だけに留まらず、仕事の中身の整理(必要な仕事とそうでない仕事に区分し、不要な仕事を撤廃する)、整頓(効率性を考え、仕事のやり方及び配置をする)から始めます。

③は私が今まで企業から受けた相談の中で初めての内容でした。A社の社長は、「私たちの仕事をお客様に理解して頂けるQMSに変えたい」、そして、「QMSを一目で分かるようにした品質マニュアルを作り、会社案内と同じような感覚でお客様にお渡ししたい」と言うのです。QMSが一目で分かる品質マニュアルは、顧客、従業員はもちろんのこと、A社に係わる全ての人たちにも、A社の活動内容をアピールすることができます。しかし、その反面、QMSをガラス張りにすることで、見せたくないところまで見られてしまうことにもなります。A社の社長は自社の仕組みをさらすことで、顧客がA社に対する意見を言いやすい環境にし、そして、そこから得た顧客の意見を基に、QMSを更により良い仕組みに改訂していこうと考えたのです。つまり品質マニュアルをコミュニケーションのツールとし、顧客を取り込んだQMS活動にしようとしているのです。

ブランデーにはVSOP(Very Superior Old Pale)の略号 がついた高級レベルがありますが、A社が作成しようとしている品質マニュアルは、そのレベルを超える文書のVVSOP(注1)レベルになるといえるのではないでしょうか。機会があれば、改めて読者の皆さんに紹介したいと思います(図1 参照)。

(注1)

V(Very:とても)、V(Visual:視覚化→分かりやすい)、S(Simple:簡素化→仰々しくない)、O(Open:開放化→いつでも、誰でも使える)、P(Property:財産化→ノウハウが蓄積された)

 

 2006年10月号から始まったリレー連載の今回2007年4月号は、山本宏司が担当致します。

私は、「今だからこそ、マネジメントシステムで我が社のファンを増やしませんか」 をメインテーマとして採り上げ、-土台(システム)を固めて(統合して)お客さんの満足を得る-(2006年11月号)、今回-コミュニケーションを有効に活用する-(2007年4月号)、そして2007年8月号(予定)には-ピンチをチャンスに、是正処置でお客さんの心を掴む-、をサブテーマとし、顧客満足の向上を果たすための取り組みについて執筆していきます。


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