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このページは、私が執筆した記事や講演会で伝えたメッセージから拾い出し、「ISOを上手に使おう!」と考えていらっしゃる皆様へご紹介するページです。このメッセージは、毎月(月始めに)更新いたします。

第134話 「第11回 法・規制への遵守状況を評価する」(その1)

1.法令・規制への遵守
筆者は、ISO研修機関で、ISOマネジメントシステムに係わる講師を務めています。仕事柄、筆者の専門分野に係わる規格が発行または改訂されると、真っ先に当該規格の内容を理解しなければなりません。
最近では、2011年6月に発行されたISO 50001(エネルギーマネジメントシステム)規格を研究し、その結果を、本誌2011年9月号から12月号において、要求事項の解説、および食品関連企業におけるシステム構築時の留意点に係わる記事にまとめて発表しました。
更に遡って、ISO 22000(FSMS:食品安全マネジメントシステム)が発行されたとき(2005年)もまた、この規格の特徴を表すいくつかのキーワードをピックアップして研究をしました。そのとき、筆者がキーワードとした一つが、「法令・規制(statutory and regulatory)」です。(表1)は、主なマネジメントシステム規格の要求事項に含まれている「法令・規制(statutory and regulatory)」(※1)の数を示したものです。ISO 14001(環境マネジメントシステム)は、要求事項の中に、法遵守に係わるPDCAの枠組みが備わっているので、この語彙が多く含まれていても不自然ではありません。しかし、ISO 22000には、ISO 14001に以上の「法令・規制」という語彙が含まれていたのです。その数は、規制目的のために作成されたISO 13485(医療機器の品質マネジメントシステム)の13回に匹敵します。
なぜ、ISO 22000に「法令・規制」が多く含まれるのか、その理由をISO 13485と共通な事項を基に考えてみました。まず、思い当たったのは、ISO 9001及びISO 14001など他のマネジメントシステム規格とは異なり、両者が製品安全を確保するためのマネジメントシステムであるということでした。製品安全を実現するためには、多くのやるべきことがありますが、その一部に、製品安全に関連する「法令・規制」が、すでに定められています。そこで、両者の規格には、「法令・規制」を引用する箇所が多く現れているのではないでしょうか。
本稿では、ISO 22000において、FSMS活動のどのような場面で、「法令・規制」に対する意識を促しているのかを明示し、内部監査における、「法令・規制」への遵守を調査する際の留意点について述べます。
(※1)ISO 14001においては「法的要求事項(legal requirement)」で表記されている。

 

 2.FSMSにおける法令・規制の扱い
 冒頭で述べたISO 22000に含まれる「法令・規制」が、要求事項のどこで使われているのか(表2)にまとめました。「法令・規制」は、箇条5に5箇所、箇条7に8箇所ありますが、その意味と役割は、各箇所で異なります。そこで、これらを「(1)適合を確実にする」、「(2)伝える」、「(3)手順を確立する」、「(4)明確にする」「(5)考慮する」という5つキーワードで分類してみました。なお、グループ内は必ずしも同じ語彙でまとめたのではなく、規格の意図を損なわなければ、グループの細分化を避けるため同じグループとしました。
例えば、「④明確にする」に分類した7.2.2、7.3.3.1、7.3.3.2には、「法令・規制要求事項を明確(identify)にする」という記述があるので同じグループとしました。5.6.1の「法令・規制当局及び顧客の求める食品安全要求事項は、利用可能(be available)にしておくこと」は、同じ語彙が使われていませんが、同じグループとしました。
(1)適合を確実にする
 ②食品安全に係わる「法令・規制」は遵守する。そのための仕組みをFSMSに組み入れ、トップマネジメントが、食品安全方針の中で、そのことに言及します。
(2)伝える
①トップマネジメント自ら「法令・規制」遵守の重要性を従業員に伝える。⑤タイムリーに食品安全に係わる変更を食品安全チームに伝える。
(3)手順を確立する
③規制当局(例えば、保健所)とのコミュニケーションの手順を確立する。⑬回収しなければならない事態になったとき、規制当局(例えば、保健所)へ通知する手順を確立する。
(4)明確にする
⑥PRP、⑧原材料、⑨最終製品の特性に係わる「法令・規制」を明確にする。④「法令・規制」要求事項は明確にして、利用可能な状態にしておく。
(5)考慮する
⑦PRP、⑪食品安全ハザードの許容水準は、「法令・規制」要求事項を考慮して設定する。⑩フローダイアグラムの工程の段階および管理手段には、規制当局(例えば、保健所)の要求事項を記述する。⑫トレーサビリティは、「法令・規制」要求事項に従って記録する。

鶏卵肉情報センター『月刊HACCP』誌に掲載した連載記事「ISO 22000の内部監査を活かす」 2013年2月号より


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