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ISOアラカルト

このページは、私が執筆した記事や講演会で伝えたメッセージから拾い出し、「ISOを上手に使おう!」と考えていらっしゃる皆様へご紹介するページです。このメッセージは、毎月(月始めに)更新いたします。

第107話 「利害関係者に対する価値創造能力を高める」(その2)

3.人々の力量

「6.3.2 人々の力量」の要点
◇組織が必要な力量をもつために、人材開発計画及び関連するプロセスを確立し、維持する
◇次のステップを通じて、人々の力量を特定し、開発し、向上する際の支援となる
    -ミッション、ビジョン、戦略、方針及び目標に沿った、短期的及び長期   的に必要となる専門的及び個人的な力量を特定する
 -現在利用可能な力量、並びに現在必要及び将来必要となり得る力量とのギャップを明確にする
 -明確にしたギャップを埋めるために力量の改善及び/又は力量を獲得するための処置を行う
 -とった処置の有効性をレビューし、評価する
 -獲得した力量を維持する

 箇条6.3.2では、効果的な教育訓練を行うためのPDCAの枠組み、Plan(力量の特定及びギャップの明確化)→Do(力量の改善、又は獲得)→Check(有効性のレビュー)→Act(獲得した力量の維持)が示されています。
なお、この箇条の注記には、ISO 10015「品質マネジメント-教育訓練の指針」が引用されています。この規格には、教育訓練システムの開発、実施、維持及び改善に係わる内容が収められています(参考文献1参照)。
(図3)で、ISO 10015に示された教育訓練サイクルのモデル、(図4)で、この規格の各箇条のタイトルを挙げました。


   

4.人々の参画及び動機付け

「6.3.3 人々の参画及び動機付け」の要点
◇顧客及びその他の利害関係者に対する価値の創造及び提供ができるように、人々に対して、責任及び活動の意義及び重要性を理解させるための動機付けをする
◇人々の参画及び動機付けのために、次のような活動を考慮する
    -知識を共有化し、人々の力量を活用するプロセスの開発(例えば、改善提案活動)
 -個人の業績評価に基づいた表彰制度の導入
 -個人の能力開発を促すための技能認定制度及びキャリアプラン
    -人々の満足の度合い、並びにニーズ及び期待に対する継続的なレビュー
 -個別指導及びコーチング

 箇条6.3.3には、人々を積極的にQMS活動に参画させる動機付けとなる事例として、改善提案、表彰制度、技能認定制度、コーチングなどが示されています。
ところで、ISO 10014「品質マネジメント-財務的及び経済的便益を実現するための指針」(参考文献2参照)には、「人々の参画」に伴う便益と、その便益を得るためのPDCAの枠組みが示されています(図5参照)。これを、効果的な教育訓練を実践するためのPDCA並びに、この教育訓練によって得られる成果(便益)とみれば、ISO 9004箇条6.3.1教育訓練の目的、6.3.2教育訓練に係わるPDCAの枠組み、6.3.3教育訓練の動機付けの理解が、一層深まるのではないでしょうか。


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