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このページは、私が執筆した記事や講演会で伝えたメッセージから拾い出し、「ISOを上手に使おう!」と考えていらっしゃる皆様へご紹介するページです。このメッセージは、毎月(月始めに)更新いたします。

第95話
 「持続的な成功のための準備をする」(その2)

今回は、日刊工業新聞社『ISOマネジメント』誌に掲載した連載記事「ISO 9004を活用して経営に活かすためのQMSに変える!」から、2012年7月号「持続的な成功のための準備をする」を3回(第94話~第96話)に分けてご紹介します。今回は、(その2)を掲載いたします。

 

2.連載の概要

この連載記事は、10回で構成され、各回のタイトルは(表1)を参照してください。記事の内容は、ISO 9004の箇条に沿って述べますが、QMSの改善に役立ちそうな箇条、「箇条6 資源の運用管理」については、特に詳細に述べる予定です。

各回のタイトルとそこで扱うISO9004の箇条

 

3.ISO9004とは

それでは、いよいよここからISO 9004の話を始めます。
ISOでは、品質マネジメントシステムを有効に運営するための支援規格を発行しており、これらをISO 9000ファミリー規格と呼んでいます。 更に、この中で中心的な役割を果たす規格として、次の4つの規格を品質マネジメントシステムに係わるコア規格としています。ISO 9004は、4つのコア規格の内の1つです。

  • ◇ISO 9000:2005 (JIS Q 9000:2006)
      品質マネジメントシステム-基本及び用語
  • ◇ISO 9001:2008 (JIS Q 9001:2008)
      品質マネジメントシステム-要求事項
  • ◇ISO 9004:2009 (JIS Q 9004:2010)
      組織の持続的成功のための運営管理
    -品質マネジメントアプローチ
  • ◇ISO 19011:2011 (JIS Q 19011:2012)
      マネジメントシステム監査のための指針

ISO 9004は、1987年に初版が発行され、1994年に第1次改正、2000年に第2次改正がなされ、現在の2009年度版は、第3次改正版にあたります。
ISO 9004は、規模、業種及び形態並びに活動を問わず、あらゆる組織に適用可能であり、組織が変化する中で、品質マネジメントアプローチによって持続的成功を達成することを支援するための指針を示す規格です。 この規格は、組織を支援するためのものであり、また、指針であるため、認証、規制、又は契約に使用することはできません。

 

3.ISO9004の特徴

ISO 9004の特徴を5つ挙げ、説明します。これらは、ISO 9004を活用し、既存のQMSを見直す上で、重要な事項です。

  • (1)変化への対応
  • (2)資源の管理
  • (3)学習
  • (4)革新
  • (5)自己評価

(1)変化への対応

顧客及びその他の利害関係者のニーズや期待、他社との競争環境などの変化に応じて、組織構造の体質改善や構造そのものの変革を行うことで、持続的成功を実現します(図5参照)。

(2)資源の管理

一般的に、経営資源は、ヒト、モノ、カネ、情報と言われています。この規格では、財務資源、組織の人々、供給者及びパートナ、インフラストラクチャー、作業環境、知識、情報及び技術、天然資源を運用管理するための留意点を挙げています。

(3)学習

「組織としての学習」、すなわち、競争環境において、競争優位に立つための情報を獲得、分析、活用するための学習と、「個人の能力を組織の能力へ統合する学習」、すなわち、個人の行動と組織の価値観を融合させるための学習という、2つの側面の学習について言及しています。

(4)革新

組織を取り巻く経営環境の変化に迅速に対応するために、既存の枠組みの一部又は全てを否定し、抜本的な見直しにより、新しい環境に適した枠組みを創造する活動として、革新を取り入れています。

(5)自己評価

 自組織のパフォーマンスの強み・弱み及びベストプラクティスを明確にするための自己評価ツールが、附属書として添付されています。

図5.変化する環境の中で持続的成功を達成する

 

日刊工業新聞社『ISOマネジメント』誌に掲載した連載記事「ISO 9004を活用して経営に活かすためのQMSに変える!」 2012年7月号より

 


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