このページは、私が執筆した記事や講演会で伝えたメッセージから拾い出し、「ISOを上手に使おう!」と考えていらっしゃる皆様へご紹介するページです。このメッセージは、毎月(月始めに)更新いたします。
第85話
「妥当性確認を実施するためのPDCA」(その1)
今回は、一般社団法人日本農林規格協会(JAS協会)『JAS情報』誌に掲載した連載記事「PDCAあれこれ」から、2010年5月号「妥当性確認を実施するためのPDCA」を3回(第85話~第87話)に分けてご紹介します。今回は、(その1)を掲載いたします。
筆者は、今年でシリーズ41年目を迎える『水戸黄門』のファンの一人です。『水戸黄門』が初めてテレビで放映されたのは1969年。筆者はその当時、まだ中学生でした。中学生の筆者にとって『水戸黄門』はただの娯楽番組というだけではなく、登場人物のせりふで、色々なことわざを学ぶ機会を与えてくれました。“魚心あれば水心あり”、“覆水盆に返らず”などは、この番組を通じて知ったことわざです。『水戸黄門』の見どころは、格さんが葵の御紋が入った印籠をかざす場面であることは言うまでもありません。勧善懲悪のストーリーで、いつも安心して見られる、それが『水戸黄門』の最大の魅力と言えます。 ここで『水戸黄門』の1つのストーリーを再現してみます。
これは『水戸黄門』でよく見かけるあらすじですが、客観的にみると、おかしな点がいくつかあります。その1つが③です。私たち視聴者は、ちりめん問屋の隠居が副将軍の光圀公であり、その連れの者の腕が立つことをすでに知っています。だから、光圀公の側にいれば「安全・安心」してよいことがわかります。しかし、保護された旅人は、なぜそこが「安全・安心」な場所なのかわかりません。旅人に対して「安全・安心」な理由について十分な説明がされていないのです。
食品会社における「安全・安心」への取り組みでもこれと同様に、「安全・安心」を保証する相手(消費者)に対して、当社の製品がなぜ「安全・安心」できるのか、その理由を説明できなければなりません。
そこで今回は、製造工程において管理方法が適切であることを科学的に証明するための《妥当性確認を実施するためのPDCA》について考えてみます。
一般社団法人日本農林規格協会(JAS協会)『JAS情報』誌に掲載した連載記事「PDCAあれこれ」 2010年5月号より
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