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このページは、私が執筆した記事や講演会で伝えたメッセージから拾い出し、「ISOを上手に使おう!」と考えていらっしゃる皆様へご紹介するページです。このメッセージは、毎月(月始めに)更新いたします。
第61話 「すでに準備から、内部監査は始まっている」(その2)

今回は、株式会社鶏卵肉情報センター『月刊HACCP』誌に掲載した連載記事「ISO 22000の内部監査を活かす」より、2012年4月号「すでに準備から、内部監査は始まっている」を3回(第60話~第62話)に分けてご紹介します。今回は、(その2)を掲載いたします。

2.すでに準備から内部監査は始まっている

内部監査で、空欄や承認もれの指摘が多いのは、準備不足がその原因である。

 内部監査は、マネジメントシステの現状を認識する、或いは問題点を「見える化」するためのツールです。しかし、それを認識せず、ただ形式的に行ってきた組織でよくある指摘は、記録の空欄や文書の承認もれです。このような組織では、内部監査の所見の中で、これら2つの指摘が占める割合は、80%以上であることも決して少なくありません。空欄や承認もれの指摘が悪いと言うわけでありませんが、貴重な時間を費やして実施した内部監査で、食品安全マネジメントシステムが適切に機能しているかどうかのチェックもされず、ただ空欄や承認もれの指摘だけでは、内部監査を行う意味がありません。
では、なぜ準備不足が、空欄や承認もれの指摘の原因になるのかを、A社の事例により順を追って説明します。

  • ①A社は、内部監査においてISO事務局(又は食品安全チーム)が作成した標準チェックリストと、監査員がその都度作成したチェックリストを用いて監査する手順になっている。
  • ②内部監査の手順には、内部監査員は、チェックリストの作成にあたり、被監査部署に関連する食品安全マニュアルをはじめとするFSMS関連文書の確認、および過去の問題点を把握し、これに係わる質問をチェックリストに反映させる、と定めている。
  • ③内部監査員のB氏は、業務が多忙であることを理由に、全く事前準備をすることなく内部監査に臨んだ。
  • ④B氏は、被監査部署から差し出される記録、文書を確認し、そこに空欄(承認もれ)を見つけると、それを不適合として指摘した。B氏は、これで、被監査部署の問題点を指摘する自らの役割を果たすことができたと満足する。
  • ⑤事前準備を怠ったB氏は、被監査部署の活動内容を把握していないため、提示された文書や記録の中身を確認することなく、限られた時間の中で空欄探しを続ける。

この状態では、FSMSの表面上の調査に終始し、的を射た指摘ができないのは、誰がみても明らかです。

 

 

株式会社鶏卵肉情報センター『月刊HACCP』誌に掲載した連載記事「ISO 22000の内部監査を活かす」 2012年4月号より

 


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