今回は、一般社団法人日本農林規格協会(JAS協会)『JAS情報』誌に掲載した連載記事「PDCAあれこれ」から、2009年11月号「食品表示問題を防止するためのPDCA」を2回(第58話~第59話)に分けてご紹介します。今回は、(その2)を掲載いたします。
「5つの基本原則」は、必ず守らなければならない基本的なきまりといえますが、これを事務所の壁に掲げているだけでは意味がありません。この原則を日常業務の管理に展開してこそ実効が得られるのです。つまり、『食品表示問題を防止するPDCA』の枠組みを作ることで、適正な表示という結果を得るための管理と、そのプロセスの改善ができるのです。 ISO 9001品質マネジメントシステム及びISO 22000食品安全マネジメントシステム(以下FSMSと略す)は、食品関連企業活動における管理の枠組みを示すもので、今回はFSMSを活用した『食品表示問題を防止するPDCA』について述べます(図1参照)。
PDCAの枠組みは、ISO 22000基づくFSMSを構築している企業においては、食品表示に関する仕組みをチェックするための活用に役立ちます。また、ISO 22000に基づくFSMSを構築していない企業においては、次の各項目に対して5W1H(誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように)を明確にすることにより『食品表示問題を防止するPDCA』の枠組みが構築できます。なお、( )内の番号は、ISO 22000の関連する条項番号を示します。
このPDCAの中で何が重要かと質問されたときに、筆者は即座に「コミュニケーション」であると回答します。その理由は、的確な情報の伝達が食品安全に係わる重要な要素であるからです。情報を伝達する基本は、「報連相」(ほうれんそう:報告・連絡・相談)にあると言われますが、食品表示に係わるコミュニケーションにおいては、それだけでは詳しさが足りません。「報連相」に「ポパイ」を加えて、「ポパイに報連相」、
に留意すると、食品表示に係わる、より良いコミュニケーションが構築されるのではないでしょうか。
一般社団法人日本農林規格協会(JAS協会)『JAS情報』誌に掲載した連載記事「PDCAあれこれ」 2009年11月号より
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