今回は、日刊工業新聞社『ISOマネジメント』誌 2011年10月号 リレー連載「闊達で明るさあふれる職場を作ろう!」から「そんな職場にするためにクレドを活かそう」を4回(第52話~第55話)に分けてご紹介します。今回は、(その4)を掲載いたします。
イメージといえば、先日、筆者は、「ロボットの外観や動作が人間に近いイメージに近づくにつれ、人は、そのロボットに対し好感度を上げていくが、ある時点で突然、それが強い嫌悪感に変わる、その地点を『不気味の谷』と呼ぶ」ということを知りました。
『不気味の谷』では、なぜそれまでの感情が180°変わってしまうのか、その理由は次のようです。
「ロボットが実際の人間とかけ離れている場合、人間的特徴が目立ちやすいため親近感が得やすい。しかし、ロボットがある程度人間に近くなってくると、非人間的な特徴が目立ってしまい、観察者に奇妙な感覚を抱かせる(ウィキペディアより)」
確かに、アニメの世界では鉄人28号より鉄腕アトムの方が親近感はありますが、鉄腕アトムがアニメではなく、実際に洋服を着て目の前に現れたら、私たちはきっと後ずさりするに違いありません。しかし、ロボットがターミネーターのレベルまで、一気に人間のイメージに近づけば、全く違和感がなくなるのかもしれません。
このようなことからでも、イメージが人に与える影響の大きさが分かります。
企業活動は、合理性だけでは割り切れるものではなく、人の感情に働きかけ、各従業員が持つ潜在的な能力を発揮させてこそ、企業自ら掲げた目標の達成が可能となります。そのためには、経営者と従業員が具体的なイメージを共有して、力を合わせなければなりません。イメージには、先の『不気味の谷』で述べた形象の他にも情景、心象などがありますが、企業活動で共有しなければならないのは、「こうありたい、又はこうなりたい」との思いを表した心象です。
言葉は、人にイメージを伝え、それにより人を動かすことができる不思議な力を持っています。クレドは、会社の成功像が全社員の誰にでもイメージでき、全員参加を働きかける、まさに、『会社を成功に導く言霊(ことだま)』なのです。
(参考文献)
『ISOマネジメント』 日刊工業新聞社 (2009年10月号特集記事)
「製造業の営業・販売とサービス業に活かすためのISO」 第5章「地産地消」をモットーに地元で愛される牛乳屋さん-事例紹介2 中央製乳株式会社 営業・販売のQMS-
日刊工業新聞社『ISOマネジメント』誌 2011年10月号 リレー連載「闊達で明るさあふれる職場を作ろう!」から「そんな職場にするためにクレドを活かそう!」より
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