今回は、日刊工業新聞社『ISOマネジメント』誌 2011年10月号 リレー連載「闊達で明るさあふれる職場を作ろう!」から「そんな職場にするためにクレドを活かそう」を4回(第52話~第55話)に分けてご紹介します。今回は、(その3)を掲載いたします。
企業活動では、『イメージ』をキーワードとする言葉がしばしば使われます。その中で、「イメージアップ」、「イメージチェンジ」は、他者の目に写る自らの姿を気に掛けている意味を含む言葉です(図4 参照)。他者とは、すなわち顧客、消費者及び一般社会を指します。
また、スポーツ競技では、選手は実際のトレーニングに加え、イメージトレーニングをします。イメージトレーニングでは、自らが自分の姿をイメージします。
クレドは、他者の視点と自らの視点の両方を合わせもって、自社がこうであろうとする姿を描きます。
クレドを活用したときの効果として次の3つを挙げることができます。
クレドは、従業員自らが作成に係わり、日々その実現に向かって活動します。自分の意思で活動するので、従業員のモチベーションが上がります。そして、活動の過程で、例えば、お客様から「ありがとう」との声を掛けられるなど、成果を得ることができれば従業員満足に繋がります。従業員の満足が得られれば、更なる顧客満足への活動に身が入ります(図5 参照)。
『経営理念』は、企業の目的や存在意義を表したものですが、従業員には堅苦しく感じられ、少々敬遠されがちです。クレドは、『経営理念』に基づいて、従業員が企業と共に向かう方向を、自分たちの言葉を使って表します。また、その実現に向けて、従業員自ら具体的な活動にするための行動指針を作成するので、従業員にとって『経営理念』がより身近なものに感じられ、これに対するベクトル合わせが容易になります(図6 参照)。
『経営理念』は、創業時や何らかの節目で、経営者により、まさにトップダウンにより創られます。これに対し、クレドは、従業員の目線で、自分たちにできることを言葉で表し、ボトムアップにより創られます。クレドは、トップの思いと従業員の思いを一つに融合するためのツールといえます(図7 参照)。 クレドにより表された言葉は、企業を取り巻く関係者達にイメージとして伝わり、それが企業活動にプラスの効果を生み出すのです。
日刊工業新聞社『ISOマネジメント』誌 2011年10月号 リレー連載「闊達で明るさあふれる職場を作ろう!」から「そんな職場にするためにクレドを活かそう!」より
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