まず、このクレドの背景に注目して下さい。運動会の徒競走でしょうか。帽子を被った男の子が、両手を挙げて、ゴールを駆け抜ける姿が描かれています。この絵は、当社のロングセラー商品「中央ヨーグルト」のパッケージデザインを引用したものです。「中央ヨーグルト」は、学校給食にも提供されるなど、地元愛知県豊橋市では、とても身近な商品として30年以上にもわたり親しまれてきました(図2 参照)。
地元で愛されているこの商品のパッケージデザインをクレドの背景に用いたのは、地元の消費者に対する感謝の気持ちの表れに他なりません。
次に、クレドの文言に注目して下さい。この中にある「あなた」は、消費者やお客様(小売り、スーパーなど)だけではなく、地域の皆様、供給者、生産農家並びに社員自らをも含みます。クレドは、これら全ての人達に向けたメッセージなのです(図3参照)。
ここから、当社がクレドを策定した経緯を説明します。昨年、品質管理部長の荻野氏より筆者に、モチベーション向上のための4回にわたる研修の依頼がありました。筆者は、一連の研修に『私たちが変わる、そして我が社を変える』というメインタイトルを付け、第1回目「事故に学ぶ」、第2回目「創造する」、第3回目「成功事例に学ぶQMS5つのパターン」、第4回目「皆でクレドを創る」とサブタイトルを付した研修を企画しました。それぞれの研修は、その目的と内容は異なりますが、一連の研修を通して最終目標を『皆でクレドを創る』ことにしました。クレドの作成は、筆者が提案しましたが、その活動は、班長が中心となり、手順の策定から実施(社員全員の意見の収集、まとめなど)まで、自らの力で成し遂げました。まさに、社員全員が、それぞれの持つ自社のイメージを言葉に表したのです。
日刊工業新聞社『ISOマネジメント』誌 2011年10月号 リレー連載「闊達で明るさあふれる職場を作ろう!」から「そんな職場にするためにクレドを活かそう!」より
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