今回は、日刊工業新聞社『ISOマネジメント』誌 2007年3月号 特集記事「5S・JIT及び品質と環境のISOで儲ける」から第6章「」ISOと5S・JITのシナジー効果で更に儲ける」を8回(第31話~第38話)に分けてご紹介します。今回は、(その7)を掲載いたします。
企業が儲けるためには、まず利益を出さなければならない。この先、利益を出すためには売上高が増える、コストが下がる、又企業風土が変わるなどの効果が必要になる。更に売上高を増やすためには、売れる製品が開発される、クレームが減少する、短納期対応ができる、小ロット対応ができるなどによる効果が必要になる。
このように期待される効果項目を列挙し(大項目3、小項目15)、5S、JIT、ISO9001及びISO14001が、それぞれの項目に及ぼす影響の大きさを表したものがシナジー効果一覧表である(表4 参照)。
シナジー効果 | 5S | JIT | ISO9001 | ISO14001 | |
1 | 企業風土改革 (1)企業責任 |
△ | △ | ◎ | ◎ |
(2)順法精神 | △ | △ | ◎ | ◎ | |
(3)体質改善 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
2 | 売上増 (1)設計開発 |
○ | ◎ | ○ | |
(2)クレーム減 | ○ | ○ | ◎ | ||
(3)短納期対応 | ○ | ◎ | |||
(4)小ロット対応 | ○ | ◎ | |||
3 | 原価低減 (1)不良減 |
○ | ◎ | ○ | |
(2)工数減 | ○ | ◎ | ○ | ||
(3)管理項目減 | ○ | ◎ | ◎ | ||
(4)資源・エネルギー減 | △ | ○ | △ | ◎ | |
(5)故障減 | ◎ | ○ | ○ | ||
(6)スクラップ減 | ◎ | ◎ | |||
(7)在庫減 | ○ | ◎ | ○ | ○ | |
(8)段取り切り替え減 | ○ | ◎ |
それぞれの効果項目毎に、5S、JIT、ISO9001及びISO14001が及ぼす影響の程度、大きな影響を及ぼす(◎)、影響を及ぼす(○)、殆ど影響を及ぼさない(空欄)を示した。この表は、企業が、5S、JIT、ISO9001及びISO14001により、効果的に、儲けるため、次のように用いる。
本特集の君塚洋司氏の記事4(1)②には、品質コストの考え方に基づき、費用対効果を算定する事例が挙げられている。これは経営上の判断をする上で有用である。又、項目毎の期待効果又は得られた効果の評価に用いることもできる。
シナジー効果一覧表は、5S、JIT、ISO9001 (QMS)、ISO14001(EMS)がそれぞれの効果軸に与える影響をまとめてある。この表を参考にすれば、期待する効果を上げるために、どこにポイントをおいて活動したらよいか、またその組み合わせを決定することができる。次にキーポイント3を示す。
日刊工業新聞社『ISOマネジメント』誌 2007年3月号 特集記事「5S・JIT及び品質と環境のISOで儲ける」から第6章「」ISOと5S・JITのシナジー効果で更に儲ける」より
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