今回は、食品関連産業国際標準化システム・食品トレーサビリティ協議会『フリシス情報』誌 No.35 2008年3月号 「ISOで儲けよう! -社会、顧客の満足向上を実現し、企業自らの利益を上げるために-」を4回(第27話~第30話)に分けてご紹介します。今回は、(その2)を掲載いたします。
マネジメントシステムでは、よくPDCAを回しなさいと言います。PDCAとは,Plan(現状把握、目標の設定、ストーリーの策定)→Do(ストーリーに基づく実地)→Check(ストーリーと実績の差異確認)→Action(差異を埋めるための処置)の略で、問題解決又は課題達成のための基本的な活動のサイクルを指します。それでは、PDCAは何の為に回すのでしょうか?例えば、顧客クレームの低減、新製品開発のスピードアップ、工程内不良の削減など、まず、その目的をしっかりと定め、この実現に向けてPDCAを回すのです。 上図は、顧客満足を向上するためのPDCAの一例です。皆さんの品質マニュアルには5.2,5.5,7.2,8.2,8.5など、それぞれの章で、手順を定めていることと思いますが、これらが繋がり、機能することで顧客満足の向上を果たすことができるのです。
ここからは、上図(5)における各要素の説明に入ります。
筆者がレストランで食事をした時、儲けたと思うことがあります。例えば、手に入りにくい食材を使った料理に出会ったとき、
値段が安価であるにも拘わらず美味であった時など、その場合は様々ですが、どれにも共通することは、筆者が期待した以上の成果が得られたときです。顧客に「儲けた!」と思ってもらうことこそ、顧客に満足してもらうことができたといえるのではないでしょうか。
顧客満足の向上を図るための第一ステップはトップ自らその意思を持つことに他なりません。ただ、顧客満足を果たすといっても、各社各様いろいろなアプローチの仕方があります。前述のホテルのレストランを例にとれば、差詰め、「一品勝負、これはよそとは違う、毎日でも食べたいと、お客様に思って頂ける製品を提供する」というところでしょうか。
トップは、事業活動を通して、会社的な責任である法の遵守、そしてお客様に満足してもらうことの重要性を、従業員に理解してもらわなければなりません。一般的に、コミュニケーションの場としている朝礼など、形式的な伝達手段では、伝えようとする内容の10%も相手に伝わっていないのが現状です。
コミュニケーションは、①人と人との間をお互いに、②情報や意思を、③手段を使って伝達することです。コミュニケーションを上手に使い、トップの真意を理解してもらうためには、どのような手段をとるのかが重要な鍵となります。コミュニケーションの手段には、質(五感に訴え、印象に残る伝え方する)及び/または、量(何度も何度も繰り返す)を考慮します。
食品関連産業国際標準化システム・食品トレーサビリティ協議会『フリシス情報』誌 No.35 2008年3月号 「ISOで儲けよう! -社会、顧客の満足向上を実現し、企業自らの利益を上げるために-」より
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