今回は、日刊工業新聞社『ISOマネジメント』誌2009年10月号特集記事第2章『「うっ」と唸るサービスの品質』から紹介いたします。
読者の皆様は、『マックジョブ』という言葉をご存じでしょうか。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』では、『マックジョブ』を次のように説明しています。
これは、2007年3月にオックスフォード英語辞典に新語として掲載され、一般の知るところとなった言葉です。この定義に対して、マグドナルド側からは、『マックジョブ』という言葉を、『刺激にあふれ、働きがいがあり、真のキャリアアップ機会と一生役立つスキルを提供する仕事』と、変更するように申し入れをしているようです。
この両者のやりとりはさておき、ここでは、作業手順(業務マニュアル)に沿った仕事のメリット及びデメリットについて考えてみたいと思います。
筆者は、仕事柄、全国に行く機会があり、ゆっくり食事をする時間がないときや軽食をとりたいときなど、ハンバーガーショップを利用することがあります。
大きな規模の企業では、ハンバーガーショップのチェーン店は、日本国内だけでも店舗は何千店、そこで働く人たちは十万人を超える規模になります。これだけ沢山の店で、沢山の人が働いているにも拘わらず、私たちが、どこの店でも変わらないサービスを受けることができるのは、しっかりとした作業手順(業務マニュアル)と従業員教育に依るところが大きいと思われます。
しかし、どこの店でも変わらないサービスが受けられる一方、これまでに、期待通りではあっても、期待を超えたサービスに出会ったことが、筆者には殆どありません。
作業手順(業務マニュアル)に基づく仕事は、ばらつきを小さくし不適合の発生を防止します。しかし、そこからは、顧客の期待以上のサービスは生まれません。顧客を観察し、顧客との会話により何かを感じ、とっさの機転、判断により対応する。そのとき、顧客の期待を超えるサービスが提供できるのではないでしょうか。最近では、このような対応をするハンバーガーショップがあると聞きます。当然のように、少し足を伸ばしても、わざわざ訪れるお客さんが多いようです。
日刊工業新聞社 「ISOマネジメント」誌 2009年10月号
特集記事 「製造業の営業・販売とサービス業に活かすためのISO」
第2章-「うっ」と唸るサービスの品質- より
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